「こども未来戦略方針」が閣議決定され、政府が掲げる「異次元の少子化対策」の児童手当増額/拡充について2023年6月13日に正式表明されました。
2025年2月支給分より増額される予定です。
児童手当の注目ポイントについてご紹介したいと思います。
以下は概要です。現行からの大きな変更点は黄色ハイライトのところです。
現行 | 拡充後 | |
支給期間 | 中学生まで | 高校生まで |
支給金額/月 | 0〜3歳未満:1.5万円 3歳〜小学生:第1・2子1万円、第3子以降1.5万円 中学生:1万円 | 0〜3歳未満:1.5万円 3歳〜小学生:第1・2子1万円、第3子以降3万円 中学生〜18歳(高校生):1万円 |
所得制限 | 有り | 無し |
児童手当の高校卒業まで拡大はいつから?
児童手当増額は、2025年2月支給分より実施予定です。(2023年6月13日時点)
2月支給分ですので、2024年10月〜1月分より対象となります。
子どもをお持ちのご家庭なら、いつから新しい制度になるのか気になるところですよね。
「異次元の少子化対策」全体で新たに必要となる年3兆円程度の財源をどう確保するのか、課題が残っています。つなぎ国債の発行、社会保険料負担増が前提となっていますが、この社会保険料負担については扶養控除のあり方にも関わっており、国会での調整も注目度が高いテーマになるでしょう。
児童手当の拡充は、現時点では、2024年10月分から実施する予定です。
児童手当は、原則として、毎年6月、10月、2月にそれぞれ前月分までの手当が支給されます。
児童手当の第三子の考え方について
多子世帯への児童手当拡充が注目されますが、3人子どもがいれば3人目の児童には必ず「第三子以降」の内容が適用されるものではなく、児童手当の第三子の考え方に則ることになります。
児童手当支給対象者の「第三子以降」とは、家庭の子ども全員のうち3番目以降を指すのではなく、その家庭の高校卒業まで(18歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の養育している子どものうち、3番目以降を指します。
例えば、長男17歳、長女10歳、次男3歳ならば次男は児童手当の第三子としてカウントされ、長男19歳、長女12歳、次男5歳ならば、次男は児童手当の第二子としてカウントされることとなります。
18歳の誕生日後の最初の3月31日まで養育している児童のうち何人目かを、児童手当の第1子、2子、3子とカウントします。
児童手当の所得制限について
所得制限は撤廃される予定です。
現行では所得制限限度額以上の場合には無支給、もしくは特例給付として月額5千円が支給されます。所得制限限度額は児童の扶養親族等の人数によって異なり、詳しい表は内閣府のHPにも記載がされています。不安な点はお住まいの地区町村へ確認してみましょう。
所得制限が撤廃されれば支給対象者は増えますね。
まとめ
「こども未来戦略方針」が閣議決定され、政府が掲げる「異次元の少子化対策」の児童手当増額/拡充について2023年6月13日に正式表明されました。
児童手当の支給内容はもちろんのこと、財源についても世間の気になる点が多いテーマです。高校卒業までの期間拡大、第三子以降への増額、所得制限撤廃、もありますが、今後はまた控除の問題など、引き続き注視していきましょう。
児童手当増額は、2025年2月支給分より実施予定です。(2023年6月13日時点)
2月支給分ですので、2024年10月〜1月分より対象となります。